闘病中から術後しばらくは、いろいろな問題に頭を悩ませました。身体に関する私のお悩みベスト4を挙げるとすると、「不安」「冷え」「感染症」「不眠」です。
以下、ご参考になるかはわかりませんが、私なりの解消法をご紹介します。
■腹式呼吸[不安][不眠]
不安なときは無意識に呼吸が浅くなっています。
まずは、お腹の中から絞り出すように、ひとつ大きく息を吐いてください。
次に、肩の力を抜いて、肩周りの筋肉を大きく動かし、軽く背筋を伸ばしてください。
あとは、目を閉じて、鼻から息を吸ったら、下腹部に意識を集中しながら口から細くゆっくり吐き切るのを繰り返すだけです。リズムは、「スゥ、フゥ~~~~」くらいの感じで。
なお、肺の病気が進むと息が吸いにくくなるはずです。慌てず、息をしっかり吐くことを意識してみてください。
■自分の胸(患部)に手を当てる[不安][不眠]
目を閉じ、自分の胸に手を当てて、身体に「ありがとう」「大丈夫」など、ねぎらいの言葉をかけてください。必ずしも、声に出す必要はありません。絶対に後悔や責める言葉はかけないことが肝心です。
私は毎日、朝起きたときと寝る前に、腹式呼吸をしながら各臓器の上に手を置き、ちょっとしたお祈りタイムみたいにして続けています。
■日記[不安]
私の場合は、体調と一日の簡単な感想を今も毎日寝る前に書いています。誰かに見せる前提ではないので、100円のノートに殴り書きです。今を正直に書くことと、なるべく義務的にならないようにすることを心掛けています。
■愛するものの名前を呼ぶ[不安]
愛する人の名前が一番良いのでしょうが、自分が好きなものなら何でも良いと思います。私は、今も亡くなった愛犬の名前をよく呼んでいます。
■NHK-FMラジオ[不安][不眠]
音楽好きなはずだった私ですが、病状が進むにつれてベースやドラムの効いた音楽などは、ほとんど聴かなくなりました。(元気になってからは聴いています)
代わりに、以下ような静かな音楽と語りが中心のラジオ番組を聴いていました。
・古楽の楽しみ(月~金 AM6:00~ 6:55)
・クラシックカフェ(火~金 PM2:00~3:50、再AM7:25~9:15)
・弾き語りフォーユー(月~木 AM11:00~11:20、再AM5:00~5:20)
・世界の音楽快適コレクション(土 AM9:00~10:55)
・名演奏ライブラリー(日 AM9:00~10:55)
・ラジオ深夜便(毎日 PM11:00~AM5:00)
■テレビ番組[不安][不眠]
ニュースは、ショッキングな映像が心臓に良くないのでなるべく見ないようにしていました。お笑い番組も、やかましいだけなので見なくなりました。
とは言っても、大人しくラジオを聴いているだけでは気晴らしにならないときは、スマートフォンいじりか、笑いはあるけれど疲れない番組を見ていました。
・孤独のグルメ(テレビ東京系列)
→ 自分に食欲がなくても、主人公「井之頭五郎」が代わりに気持ち良く食べてくれます。
・三宅裕司のふるさと探訪~こだわり田舎自慢~(BS日テレ)
→ 家にいながら自分が全国の地味な?名所・名物などを尋ね歩いている気になります。
・放送大学
→ 誰でも学生になれます。私は、インターネットで主に心理学系を受講していました。なお、テレビやラジオで視聴するだけなら無料です。
■ペット[不安][不眠]
私は犬(室外犬)を飼っていました。毎日リハビリに付き合ってもらったり、よく話を聴いてもらったりしました。本当は、呼吸器系の疾患にはペット(動物)はよくないのですが、私にはリスク以上のナイスリターンがあったと思っています。
ペットに限らず、直接見たり触れたりできる距離に好きなものがあると、安心感が違うと思います。
■レッグウォーマー、リストバンド、手ぬぐいスカーフ[冷え]
病状が進むにつれて、冷えに弱くなります。
寒い時期は、下手に重ね着をするより、足首、手首、首筋を冷やさない工夫をしたほうが効果的です。
リストバンド(サポーター)は、冬場に顔を洗うときに袖口から水が入るのを防いでくれたりして、地味に活躍してくれます。手拭いスカーフは、見た目がスッキリしますし、首元を温める以外にも使えるので便利です。
■空気清浄機[感染症]※2021.8.19 更新
私は、居間と寝室にダイキン社製のものを置いています。正直なところ、どこの製品でも病気が治ることはありませんので、空気の滞留予防や汚れセンサーとして使っています。
空気清浄機は、つい過信してしまいがちなのですが、部屋の掃除やフィルターなどの手入れを怠れば、逆に健康を害することさえありますので、お気を付けください。私自身、よくやらかしてしまうのですが、加湿機能付きのものは、タンクからカビが生えやすいです。面倒ですが、「満タンにしない」「残った水はその日のうちに捨てる」「タンク内のヌメりを常に確認」したほうが良いです。
・最近の空気清浄機の性能と使用上の留意点(一般財団法人 東京顕微鏡院)
■温・湿度計[感染症]※2021.8.19 更新
温・湿度計を置くと、エアコンなどの温度設定や自分の感覚の曖昧さ、体感温度と湿度の関係性がよく分かります。個人的には、体調には、温度よりも湿度のほうが大きく関係していると思います。感染症だけでなく、熱中症予防のためにも、各部屋に1つあると安心です。 ちなみに、我が家の温湿度計はタニタとSEIKO製です。
家に居ることが多くなると光熱費が気になって、冷暖房を入れるタイミングが遅くなりがちですが、温・湿度計の数字を見て早めに入れるようにしています。実際のところ、最近のエアコンの場合は、早めに入れて自動運転にしたほうが節約になりますし、何より身体が弱っているときに我慢をして良いことなどありません。
■次亜塩素酸水[感染症]※2020.6.30 更新
私はアルコールによる手荒れ防止や値段の安さから次亜塩素酸水(高濃度のものを水道水で希釈)を身の回りの消毒に使っています。外出時の消毒用にも、遮光スプレーに入れて持ち歩いていた時期もあったのですが、今はアルコールに替えています。
使い始めてから数年来、感染症になることなくここまで来たので、このページでもお勧めしておりましたが、現時点での公的機関の見解は、条件によって効果は限定的とのことですので、今はお勧めしません。
・新型コロナウイルスの消毒・除菌方法について(厚生労働省・経済産業省・消費者庁特設ページ)
新型コロナウイルスの流行から多くのメーカーが参入していますが、統一した基準がなく、品質も不安定なことが一番の要因のように思います。少なくとも空間噴霧やうがいは、やめておいたほうがいいと思います。
■寝具の見直し[不眠]
私は、酷いときにはぜんそくを併発していましたので、布団からの埃やダニなどを吸わないように、カバーを織りが高密度のものに変えました。
寝具類に使われている綿や羽毛、毛などの自然素材が原因のアレルギーもありますので、咳が治まらない場合は、化学繊維製品を試してみるのも良いと思います。
電動ベッドなどは使っていませんでしたが、床から舞う埃を防ぐために、敷き布団は少し高さのあるマットレスに変えました。安いものは、すぐにヘタってしまったので、ちょっとお高いのを買ったほうがよいと思います。
硬さの好みはあるでしょうが、あまり柔らかいものは、背中の蒸れと姿勢を変えにくい欠点があるので、お勧めしません。
咳や寝込んでいる時間が長くなると、腰痛や首の痛みに悩まされる時期が来ると思います。私は、マットレスだけではなく、枕を柔らかいクッション系のものから、快眠系のしっかりしたものに変えてから痛みが軽くなりました。
■人は自分を「癒やす力」を持っている[不安][不眠]
不眠や動悸で悩んでいたときに、母親から勧められた本のタイトルです。著者は、診療内科医の黒丸尊治さんです。既に絶版のようですが、中古本がAmazonなどで手に入ります。
人が本当に自分を「癒す力」を持っているかどうかは別にして、この本を読んでからは、自分で「痛み」や「苦しみ」を作っていたかも知れないと思うようになりました。
人間、疑いだせばきりがありませんし、疑っているうちはラクになれないと思います。
信じたり、あれこれと気を紛らわせたりしているうちに、無事に時間が過ぎたのなら、それは「癒す力」が働いたということなのかも知れません。
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ここまで、私なりの解消法を紹介しました。使えそうなものがあれば、気長に試してみてください。
自分に合った解消法が見つかることをお祈りします。